古いロードバイクのオーバーホールを御依頼いただきました。Panasonicのチタンロードです。
｢20年間くらい乗らずに保管していた。改めて乗り始めたいので整備して欲しい｣との御依頼で、全バラして各部清掃～再組み立て、消耗品類の全交換を行いました。
美しいフォルムのバイクですね。最近は複雑な形状のカーボンバイクばかり組み立てているので、時々こんなオールドスタイルのロードバイクを見るとホッとします。

組み立て作業中にもホッとしました。何年も乗らずに放っておくとSTIレバー内部のグリスが固まってラチェットギアが効かなくなることが多いのです。こちらのPanaチタンはその症状が出ませんでした。パチパチと快調に変速してくれました。
STIレバーのブラケットフードも破れておらずホッとしました。古いモデルのフードは入手困難なのです。

変速ワイヤーもブレーキワイヤーも全て外装です。現代のロードバイクはフレーム内装は当たり前、ハンドル内装やステム内装も多いので、時々こんな｢完全外装｣のバイクを組み立てるとホッとしちゃいます。

ホッとしているのは私だけ。じて吉ママはぐったりしていました。当店は｢分解～組み立て工程はじて吉」｢フレーム＆パーツ清掃工程はじて吉ママ｣という分担で作業しています。20年間こびりついていた汚れを清掃するのが大変だったようです。
ホイールは2セットお預かりしました。どちらもチューブラーなのでリムセメントのクリーニングを行います。上写真の手前がお預かり時、奥がじて吉ママ清掃後の状態。これを4本やるのでぐったりしてました。

カセットスプロケットは4セットお預かりしました。私が組み立てながら｢12-23Tギアなんて懐かしいね｣なんて感慨にふける一方、じて吉ママはディグリーザーのきつい臭いでぐったりしてました。上写真の右が清掃前の状態、左2セットがじて吉ママ清掃後の状態です。

ショップ店員のボヤキはともかく、こちらのPanaチタン、綺麗に蘇りました。こういうバイクは最新のカーボンロードとは違う味があります。久し振りにたくさん走らせてあげて下さい。