先日の日記では「某大手中古車チェーン店の不正請求事件」に絡めて、当店の事故見積り作成基準を述べました。今日は修理依頼について書きましょう。「パンク修理」です。
パンク修理は依頼件数が多いので修理内容も様々、金額も大幅に増減しがち、そしてお客様もいろんな方が来られます。お客様から「不正な修理をされた」と疑われないように気を付けていますが、たま~に「このお客様は疑ってる」と感じてしまうことがあります。
“パンク修理”と一概に言ってもタイヤ・チューブ・バルブ・ホイールの状態によって作業内容と交換パーツは大きく変わります。とうぜん修理代にも大きく差が出ます(ママチャリの場合、水調べ¥800、パッチ修理¥1000~、チューブ交換¥3000、タイヤ交換¥5000~)。そしてその金額は実際に作業着手してみないと分からないのです。
なのでパンク修理依頼を受けた時は必ず「タイヤ交換が必要だったら換えても良いですか?」とお客様に確認してから自転車をお預かりしています。パッチ修理では済まずタイヤorチューブ交換となるケースは非常に多いのです。
そしてタイヤorチューブ交換に至った場合は、自転車返却の際に必ず現物を見せて説明しています。
ほとんどのお客様はタイヤ交換に至っても御納得くださいますが、たま~に疑われている(ような気がする)。タイヤやチューブが継続使用可能か否かは一般のお客様には分かり難いので致し方ないのかもしれません。
しかし不正はしておりません! まだ使えるタイヤなのに勝手に交換するような行為は過去18年間一度たりともありません(お客様から「まだ使えるタイヤだけど構わず交換してくれ」と依頼されたら換えるけど)。
これはクロスバイクのタイヤ。要タイヤ交換。下地のケーシングから1cmほど裂けています(異物では無く劣化による破れ)。お客様にはちょっと分かり難いケースです。
これはロードバイクのタイヤ。要タイヤ交換。摩耗による破れ。お客様にも一目瞭然のケースですね(だけど納得してくれない人もいる)。
これはママチャリのタイヤ。要タイヤ交換。摩耗による破れ(学生さんがドリフト遊びして破れた)。これは揉めた。母親から「新しい自転車なのに何故タイヤを交換した?」と苦情電話が来た。「チャリドリでフラットスポットが出来たのでタイヤ交換」なんて説明は電話でお母さんに話しても通じないから困った… おそらく「じて吉は悪徳自転車屋だ」と思われているでしょう。
これもママチャリのタイヤ。要タイヤ交換。タイヤのケーシングが全周に渡って剥離しています。タイヤの外側からは異常が見えないのでお客様には分かり難いケースです。こちらのお客様はタイヤ交換を頑なに拒むのでチューブ交換のみとしました。おそらく「じて吉の不正修理を防いでやった」と思われているでしょう。「いつタイヤが破裂しても補償できませんよ」と言い含めてお返ししました。
こんな感じでパンク修理もいろいろなんです。「パンク修理」一つとっても様々な人間模様が垣間見える自転車屋です。
どこのお店も真面目に対応しているはずです。信じて下さい。