22/05/29

歯並びが問題なのか…

このところ、私が実走して症状を診る修理案件が続いています。実走診断待ちの預かり車両が溜まってしまった状態です。
そんなわけで今朝の日曜サイクリングは預かり修理車で走りました。お客様FさんのSpecialized/CRUXです。

症状はチェーン外れですが、ちょっと難しい案件です。
問診では「フロントシングルギアのチェーンリングから外側に外れる」「たま~に外れる(1日1回くらい)」「悪路でなくても外れる」「リア変速中に外れる場合が多い」とのこと。
「たま~に〇〇が起きる」という症状のときは点検~調整して「しばらく様子を見てください」とお返しするケースも多々ありますが、こちらのFさんの場合はシクロクロスのレース戦績に影響してしまったのでしっかり直さないとなりません。
チェーン・チェーンリング・スプロケ・プーリーの摩耗と変形と固定を点検。フリーボディのラチェットを点検。リアディレーラーの動作と変速を点検。RDハンガーの歪みも点検。しかし改善しませんでした。

最後にチェーンリングを交換。フロントシングルギア用のチェーンリングはチェーン外れ防止のために歯の形状が特殊です。CRUXの標準装備は「PraxisWorks」の”WaveTech”という刃先が左右交互に向いた歯です。これをやめて「WolfTooth」の”DropStop”というナローワイドの歯に交換してみました(上写真の右がPraxisWorks、左がWolfTooth)。私のバイクはPraxisWorksで問題が起きたことはありませんが、Fさんの使用状況では外れることがあるのかもしれない。

というわけでチェーンリングを交換して実走診断! 日曜サイクリングCコース48kmを走ってチェーンが外れなかったら成功としよう。チェーン外れを誘発するようチャカチャカと頻繁にリア変速しながら走ります。途中でオーナーのFさんに追い付かれ「テンチョー、もっと負荷をかけて漕がないと外れないよ!」と茶化される。ハァハァ…これでいっぱいいっぱいだよ… いつもより多めに変速しております。
結果、チェーン外れは起きませんでした。直った! と思う…
症状を起こして異常を確認する診断走行よりも、症状が起きないことを確認する診断走行のほうが疲れます…

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