20/11/20

ステルスキャンプ

私、ここんとこ二週間おきにキャンプツーリングしてます。真冬を前に「遊び溜め」です。
私は自転車キャンプを始めて4年ほどです。それまでは自分がこんなにアウトドア派だとは思いませんでした。きっかけはYouTubeでした。芸人ヒロシが山の中で一人きりでボソボソ独り言を言いながらキャンプしている動画を見て「あぁこれは俺が求めていた世界だ」と感じ、すぐに真似し始めました。

私のキャンプは、誰も来ないような山奥に自転車で1人で行き、ギリギリ最小限の装備・食料・水で野営して、翌日も頑張って自転車で走って帰ってくる、というスタイルです。だからソロキャンプしかしたことないし、キャンプ場も1回しか使ったことありません。…と言うと殆んどの人が「うわっ!暗いヤツ」とか「客商売してるのに根暗」とか「何が楽しいの?」とドン引きするのであまり人には言いませんでした。しかし最近は「あぁそういうの分かるよ」という人も少なからずいることが分かり、根暗キャンプを隠さないようになりました。


こういう”ひっそり隠密キャンプ”は海外にも愛好家はいるようで「ステルスキャンプ」という名でジャンルされているそうです。何が楽しいのか?と聞かれても上手く説明できません。自転車で頑張って山道を登り、日が暮れる前までに峠のピークを目指して走り、最小限の装備で一晩を過ごし、翌日も頑張って自走で帰る、苦痛と孤独と不自由を楽しむのです。半径数km内に自分以外の人間が居ないような環境に身を置き、真っ暗闇の中でちろちろ燃える炎を見ながら夕食をとり、自然の音や獣の気配に耳を澄ませながら眠り、翌朝に森の中で目を覚ますと、生きているのを実感します。歳を取るほどそういう感情を求める気持ちが強くなってゆきます。…と書くとやっぱり「変なヤツ」「暗いヤツ」「気障なヤツ」と思われちゃうんでしょうね…


自転車はグラベルロードが向いていると思います。どんな自転車でもキャンプツーリングできるけど、距離が稼げて登りがラクで砂利道も走れて乗り心地の良いグラベルロードで行くのが好きです。装備はミニマム系・スーパーライト系のキャンプ用品を厳選しバッグにギュウギュウに詰め込んでバイクパッキングで積載します。ギリギリ最小限装備なので水1滴・ティッシュ1枚・輪ゴム1本でさえも貴重です。そんな装備選びも楽しいですよ。野営地はいちおう目星をつけてから行きますが現地で決めることもあります。山と森と動物たちに「一晩泊めさせて下さい」と感謝することが大事。翌朝の撤収の際、自分の痕跡を残さず綺麗に片付けて帰るのもルールです。

私のキャンプのスタイルはちょっと特殊ですが、自転車とキャンプはとても楽しい組み合わせです。最近はバイクパッキング用積載バッグや超軽量キャンプ用品なども豊富で、自転車の車種を選ばず自由なスタイルでキャンプを楽しめます。自転車とソロキャンプは昨今の「密を避ける」という生活習慣にもマッチします。興味のある方はやってみてください。

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