「秘境」「廃道」「酷道」「冬季閉鎖」といったキーワードを聞くと脚がうずうずしてくるMTBerは私だけでは無いでしょう。水曜日に走った奥鬼怒スーパー林道はそんな道でした。辛くて怖くて危なくて、そして感動を与えてくれる林道です。
奥鬼怒の秘湯「加仁湯」と「八丁の湯」に行くには奥鬼怒スーパー林道を登らなければなりませんが、一般のクルマは侵入禁止です(温泉客はマイクロバスで登る。ハイカーと自転車は侵入可)。ダートは女夫淵駐車場から始まります。加仁湯温泉までのダートはマイクロバスに踏み固められて走りやすくグラベルロードでも楽勝です。しかし加仁湯温泉から先、奥鬼怒トンネルまでの登りと、トンネルを抜けてから片品に向かう下りは廃道のように荒れておりMTBタイヤが恋しくなりました。
ピークまであと2kmほどの辺りから路面を雪が覆い始めました。数日前に降った雪のようです。乗車を諦め、自転車を押しながら登坂しました。雪の上にいろんな獣の足跡が点々と残っています。そこにタイヤ痕とSPDシューズの足跡を付けながら登ると楽しくなります。
奥鬼怒トンネルは暗くて狭くて長い”肝試しトンネル”なのですが、辛いダートを登り切った嬉しさの方が勝って全然怖くありませんでした。「山の向こうは雪がありませんように」と願いながらトンネルを潜ったのですが、トンネルを抜けるとそこも雪国でした…
峠からの展望はイマイチで絶景は見れないけれど、”秘境”の雰囲気はたっぷりの奥鬼怒スーパー林道でした。