相手の身体的欠点をあげつらったり責めたりするのは最低な行為ですが、私はこれを数名の常連さんに対して時々言ってしまいます。しかも皆さん高価な自転車を買ってくださったお得意様です。お客様方に対してどんな失礼な言葉を浴びせたのかっていうと「○○さんは汗かきです! 走行後の自転車はもっと洗ってください。普通よりも早めにメンテナンスに持ってきてください」なんて酷い言葉です。皆さん恐らく「脂っこいテンチョーなんかに言われたくないよ」と思っていることでしょう…
この数名のお客様に共通しているのは「多汗」「たくさん走る」の2点です。更に皆さんに通じているのは「自転車の分解整備が大変!」ということです。自転車に垂れた汗がパーツを腐食させて固着したり壊したりするのです。ステム・ヘッドパーツ・シートポスト・ブレーキケーブル・ブレーキキャリパーなどの汗が垂れやすい箇所が要注意です。汗が垂れたアルミパーツは凄い勢いで腐食が侵攻し、時には分解不可能になることもあります。
今週オーバーホールでお預かりしたAさんのバイクも難儀しました。普通ならスルッと外れるヘッドパーツやアウターキャップががっちりと固着しており数十分かけて分解しました。組み立て直す際にはグリスを多めにベットリと塗ったのは言うまでもありません…
「汗かき」なんて言ってごめんなさい。しかしもうすぐ暑い夏が来ます。汗をよく掻く人は自転車に垂れた汗を小まめに洗い流してあげてくださいね。