このフィッティングシステム、あまり出番が無くホコリを被っているので「ホントに使ってんの?」とお客様に茶化されたりしますが、ちゃんと役立っているんですよ。先日の日記で紹介したOさんのRNC7も、このフィッティングシステムで適正なフレームサイズを選び、コラム長とステム長を算出しました。
お客様の自転車のサイズを選ぶときは、いままで乗っておられたバイクのサイズを指標とします。一台目のバイク購入の場合でも、お客様の身長を伺えば大抵の場合は適正サイズが判断できます。しかし時には「どっちのサイズを選べば良いか悩む」というように判定が難しい場合もあります。また、1cm刻みでサイズが分かれているクロモリフレームも、身長と股下長だけで適正サイズを決めるのは難しいです。そんなときこのAnchorのフィッティングマシンが役立ってくれるのです。
ときどき一見のお客様がロードバイクに乗って御来店し「このフィッティングシステムでポジション合わせして欲しい」と御依頼くださいますが、私は「御愛用のバイクでポジション出しした方が絶対に良いですよ」と申し上げます。勿体ぶってる訳ではありません。だって考えてみて下さい。このシステムでポジションを出してからその値を愛車に反映させるよりも、愛車に乗って直接にセッティングしながら適正ポジションを探る方が誤差も無く、より理想的なフィッティングができるはずです。しかしこう申し上げると、多くのお客様はつまらなそうな表情を浮かべるのでした… さらに「この機械を使ったフィッティングは8千円頂きます。御愛用バイクに結果を反映させるパーツ代と工賃は別料金です」と言うとお客様は黙って帰ってしまうのでした(もちろんバイクを御購入くださった場合はフィッティングも工賃も無料です)。そんなワケでこのシステムでお金を頂いたことはまだ2~3回しかありません…
この機械、けっこう高かったんです。まだ全然、設備費回収できてません。だから皆さん、アンカーのネオコットをじゃんじゃん買いに来てください!