22/09/11

ロードバイクと三角関数

高級車の納車が続きます。Cannondaleの「SuperSixEvo」をお買い上げ頂きました。先月8日の日記で紹介したアルテグラDi2を積むスシエボです。

バイクの説明については先日の日記を御覧ください。
オーナーのIさんはお得意様です。当店でのロードバイク購入はこれが4台目。「S-Works Tarmac SL6」からの乗り換えです。ベテランのIさん、ロードバイクの機材についてはもう達観しており「最高級フレーム(Hi-Modカーボン)じゃなくても良い」「Dura-Aceじゃなくても良い」と仰るのでこのバイクを勧めました。「色がウルトラマンみたいだから嫌だ」というIさんに「ウルトラマン、今年は流行ってるんですよ!」と意味不明なセールストークして御成約を頂いたじて吉です。
Iさんに購入を決断させたもうひとつの要因は「急激な円安」です。以前からディスクブレーキロードへの乗り換えを検討していたIさんですが、「このままでは本当に購入不可能な価格まで値上がりしてしまうだろう」と予測して御成約くださいました。

私と同年代、五十代前半のIさんですが、尊敬すべき点が二つあります。
まずひとつは自転車に対するモチベーションです。当店で最初にS-WorksターマックSL3を買ってくれた12年前から既に積極的にレース活動していたIさんですが、今日までずっと上級カテゴリのレースに挑戦し続けています。最近はトラック競技にも参加したりと活動の幅を広げています。仕事も家庭も疎かにせず、これだけ長いあいだレベルの高いレース活動を継続するのは肉体的にも精神的にも難しいことだと思います。これは凄い!
もうひとつは「数学」です。レーサーなのでライディングポジションはきっちり決まっているIさんです。このバイクを吊るしの状態から自分のポジションに変更する際、三角関数を駆使して「最適なステムの角度と長さ」を算出しちゃいました。机上の計算値と実車では微妙にポジションが異なるのですがステム交換の目安にはなります。私、53年間いろんな人に出会ってきましたが、日常生活においてサインコサインタンジェントを使う人はIさんが初めてです。これも凄い!
…え? どういう計算式なのか解説しろって? …いやぁ、高校二年の数学で落ちこぼれたじて吉に解るわけないでしょ…

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