二日続けて入荷グラベルロードの紹介を書いたので、ここで私のグラベルロードも紹介しておきましょう。「Cannondale/Topstone Carbon Lefty3」です。乗り始めてから1年経ったので改めて感想を書きます。
なお私の「トップストーン・レフティ」は2021モデルの旧型で、コンポ・ホイール・タイヤサイズなどは色々改造しちゃってます。
【最初に結論から】
このバイクを端的に言うと「MTB寄りのロードバイク」でした。
ロードバイクの形をしており、ライディングポジション・平地高速巡行・登坂などはロードバイク的に乗れます。一方で悪路の走破性はMTBに匹敵するバイクでした。本格フルサスMTBほどじゃないけど、一昔前のハードテールMTBに近いダート走行性能を持ちます。良く言えば”万能”、悪く言えば”中途半端”なんですが、そのバランスが絶妙な「究極のグラベルロード」でした。私は常々「MTB的に使えるグラベルロードが欲しいな」と思っていたので、この「トップストーン・レフティ」は理想の形だったのです。
【サスペンション】
このバイクの最大のトピックは「前後サスペンション」です。フロントサスにはキャノンデールのアイコン的デバイス「レフティ」を挿し、リアサスは独創的な構造の「キングピンサスペンション」を装備します。
乗るとまず気付くのがリアサスの動きです。一見するとリジッドに見える「キングピンサスペンション」ですが、かなり積極的にしなっているのが乗るとすぐに分かります。硬い乗り味のロードバイクが好みの方だと不快に感じるくらい動きます。
フロントサスの「レフティ」はストロークが30mmしかないのでMTBのサスペンションのようにスコスコ動くわけではありませんが、確実に上半身への振動を抑えてくれます。
これら前後のサスペンションは、舗装路巡行においては”ロードバイクらしさ”を損なわない程度に控えめに動き、ロングツーリングでの疲労蓄積を抑えてくれます。そして悪路走行においては積極的にストロークしてタイヤのグリップを稼いでくれます。「トップストーン・レフティ」だけが持つ強力な武器です。
【タイヤ】
グラベルロードの楽しみは2種のタイヤを使い分けて舗装路も砂利道も両方走れる多様性です。私もホイールを2セット用意して、舗装路ツーリングでは700×28cスリックタイヤで、グラベルツーリングでは650B×1.75のブロックタイヤで乗り分けています。
700×28cタイヤのときはそこそこ速く走れます。普通のロードバイクに乗るお客様方と同じペースでツーリングできます。
【欠点】
こんな楽しい「トップストーン・レフティ」ですが欠点もあります。それはやはり重さです。サスペンション機能を持つぶん、普通のロードバイクよりも重量がかさみます。
しかしこの重量増が致命的かと言うとそうでもない。ワイドレシオのギアを付ければキツい峠道だって行けます。私は超軽量ロードバイク「Scott/Addict RC」にも乗りますが、ヒルクライムでもロングライドでもキャンプツーリングでもこちらの「トップストーン・レフティ」のほうが出動率が高いです。遅いけど乗り心地が良いバイクのほうが楽しい!
【まとめ】
この「トップストーン・レフティ」をお勧めしたいライダーは、「ロードバイクポジションでMTB的に走りたい人」「とにかく乗り心地の良いロードバイクに乗りたい人」「速さと重さにあまり拘らない人」「50万円以上出せる人」かな… だけど2022年モデルの新型「トップストーン・レフティ」はもう卸元では完売です。お取り寄せは叶いません。欲しい人は頑張って販売店在庫を探して下さい。
当店デモ車はSサイズ、普段は700×28cタイヤを履かせています。試乗ご希望の方は御予約ください。