20/11/10

自転車の身体測定


人間の身長測定器ではありません(チビッ子の身長測定には使えるだろうけど)。自転車の測定器として作って貰いました。自転車のいろんなところが測れるけれど、主に「サドル~ハンドル落差」を計測するのに使います。
自転車のフレーム載せ替えを御依頼いただいたときは、今までお客様が乗っていた自転車の各部を測定して、その乗車ポジションを新車に正確に反映させるよう心掛けております。具体的には「①サドル高」「②サドル後退幅」「③サドル~ハンドル落差」「④サドル~STIブラケット」などが計測値です。BB軸を中心としたライディングポジションを正確に再現させるのが目的です。
①④はメジャーで簡単に測れますが、②③は特殊な器具を使わないと正確な値が計測できません。今まではスペシャライズド製計測器とレーザーポインター測定器を使っていましたが、微妙な誤差が嫌でこの特注計測器の導入となりました。
この測定器を作ってくれたのは「itaruDesign」の稲垣氏。”何か特別なもの”が必要となったとき、私がいつも頼りにしちゃう工房です。今回の要望ポイントは「計測方法は至ってシンプル。横棒とガイドが上下するだけ。だけど計測誤差が出ないようガタガタ揺れないものにして欲しい」という点でした。その要望どおり、ガイドは滑らかに動くけどカチッとブレの無い測定器を作ってくださいました。ありがとうございます。
自転車を水平に置いてから写真のようにサドルの高さとハンドルの高さを測り落差を算出します。たったそれだけのことなんですが、スポーツ用具としての自転車はミリ単位で乗車ポジションを測るのが大事です。また最近はサドルもハンドルも特殊な形状のものが多く、従来の計測方法ではライディングポジションを忠実に再現できないこともあります。この計測器なら測定ポイントの自由度が広がります。
半月前に導入し、既に数台の組み立てに使いました。今後もフレーム載せ替え時に活躍してもらいます!

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