リアディレーラーとホイールが絡んで走行不能になるトラブル、この日記でも度々書いている事象ですが、ここ数日で立て続けに持ち込まれたのでもう一度注意喚起のため書いておきましょう。
このトラブルの原因は｢リアディレーラーハンガーの歪み｣です。皆さんの自転車のギアをインナーロー(前後ともいちばん内側の軽いギア)に入れて、バイクを真後ろから見てください。リアディレーラーのケージとホイールのスポークのあいだは4～5mmほどしか隙間が無いでしょう。ですからリアディレーラーハンガーが少し内側に曲がっただけでも、ローギアに入れるとディレーラーとホイールは絡んでしまうのです。ローギアでは強大なトルクが後輪にかかるので絡んだパーツは酷く破損します。写真上はお客様UさんのAMANDA、リアディレーラーが引き千切れました。写真中はお客様KさんのAllez、リアディーレーラーとディレーラーハンガーが壊れました。2台ともG.W.序盤で直すことができました。
私はリアディレーラーのインデックス調整のとき、ロー側の振り幅をなるべく外側で止めて内側に寄らないように調整します。それはこの｢ディレーラー/スポーク絡みトラブル｣を防ぐためです。お客様に｢ローギアに入れるときちょっと固い｣と言われるのですが安全マージン優先のセッティングです。
破損を未然に防ぐためには｢リア変速具合の違和感を感じ取る」｢ローギアに入れたときのディレーラーとホイールの隙間を目視でチェックする｣などするしかありません。輪行・車載・右立ちゴケなどのあとは特に注意して下さい。
…と書いているあいだにもまた一台、同じトラブル車両が持ち込まれました(写真下)。G.W.中は問屋さんが営業していないのでディレーラーハンガーの入荷は連休明けです。連休中に自転車に乗れないのは辛いですね。G.W.を楽しくサイクリングするためにも｢リアディレーラーハンガーの歪み｣に注意して下さい。