ディスクブレーキロードに組み付けるパーツをお客様と選ぶとき、私は「シマノの油圧ディスクブレーキは低グレードでも充分効きますよ」と言っています。私のバイクの油圧ディスクもシマノのいちばん安いキャリパーとローターです。しかしお客様は「デュラエース」や「アルテグラ」といった上級グレードを選ぶ方が多いですね。最近ようやく理由が解りました。ディスクローターのデザインですね。
写真上の右が「デュラエース」、左が「アルテグラ」のローター、写真下の右は「シマノ/XT」、左はAVID製のローター(6穴)です。4つともφ140です。どうやらロードバイク乗りの多くが写真上の「デュラエース」「アルテグラ」のローターのほうがカッコ良いという意見です。シュルル~ンと手裏剣みたいなデザインですが、ローター内側のアルミ製フィンは伊達じゃなく冷却に効果を発揮します。
実は私は逆です。写真下のような穴だらけの方がディスクローターとしてカッコ良いと思っていました。ここで多くのお客様と感覚がズレちゃってたんですね。モーターサイクル乗りやMTB乗りのお客様は私と同じように写真下の「鉄板にドリル穴あけ」っぽいローターを好むようです。純粋なロードバイク乗りは写真上の手裏剣っぽいローターを選びます。
なお、ローター径は前後ともいちばん小さいφ140で良いと思います。小さいほうが歪みに強く、歪みの影響も少なく、軽くて安いです。前後共通の方が何かと便利だし、これ以上ローターを大きくしてストッピングパワーを強めてもタイヤのグリップが持ちません。
個人的な好みはともかく、自転車屋的には高価いほうが売れるのが嬉しい! これからは手裏剣タイプも穴だらけタイプも両方在庫しておこうと思います。