昨日の日記で紹介したAさんのリドレー/ダモクレスは、シートポストがフレームと一体成型されています。これはISP(インテグラルシートポスト)と呼ばれる成型方法で、メーカーはカーボンフレームの剛性UPや軽量化を謳っていますが、何と言ってもデザインがカッコ良いのがポイントです。
しかしこのISPは初心者のお客様にはお薦めできません。ISPの最大の欠点は、サドル高が2~3センチくらいしか上下に調整できないことです。最初にサドル高を決めて、その高さにISPをカットしたら、その後は低く下げることは出来ても高く上げることは出来ません。ですから乗車ポジションがまだ決まっていない初心者の方がISPのフレームを使うのはリスクが高いのです。
Aさんは乗車ポジションもサドルもきっちり決まっているお客様なので、安心してこのフレームを売れました。それでもISPをカットするときは念入りにポジション合わせをして、よく相談しながら切りました。シートポストの突き出し量にも御満悦で、サドルバッグを付けることを頑なに拒むAさんでした。